2026年 園だより1月号 

    「 立 春(りっしゅん)」 

園長 菊池 弘幸
 

  1月20日は「大寒(だいかん)」でした。二十四節気の一番最後です。
この日から「立春(りっしゅん)」の前日までが大寒です。1年で一番寒い時期と言われています。しかし、横浜では観測史上最も早く梅が開花するなど、「今年の冬は暖かいなぁ」と油断していたら、やっぱり寒くなりました。日が当たっていても空気がピリッと肌に突き刺さるようになりました。曇りの日はなおさらです。特に夕方、日が陰ってからの冷え込みは厳しく「あぁ、やっぱり冬だぁ」と思います。ある日の朝、蛇口から滴り落ちていたしずくが凍って氷の山ができ、プランターのパンジーの花が凍っていました。 

  立春は、冬の寒さも峠を越え、春の気配が感じられる時といいます。今年の立春は2月4日(水)です。その前日の2月3日が「節分」ですが、園では2月2日(月)に「節分の会」を行い「豆まき」をします。
こうして、「大寒」から「立春」へと、季節はバトンリレーのように少しずつ移り変わっていきます。子ども達はそのバトンリレーを「園行事」をとおして体感していきます。
季節のバトンリレーは、本当に少しずつ少しずつゆっくりです。その歩みは切れ目のないアナログです。階段的なデジタルではなく、坂道のようなアナログです。ある時を境にして突然冬から春になるわけではありません。冬の景色に春の気配が少しずつ混ざっていくアナログです。その混ざり方は日々変わります。その混ざり方に一番敏感なのは子どもなのかもしれません。 

冬には似合わない暖かいある日、タテハチョウを見つけた子どもと私のやりとりです。タテハチョウの仲間は成虫のまま冬を越しますが、寒い冬は枯れ草や落ち葉の中でじっとしています。この時は暖かかったので思わず飛んできたのでしょう。年少から年長までの子ども達が数人集まってきました。 

年中の子ども「園長先生、園長先生、チョウチョがいたいた。じっとしている。」 

見ると、プランターの中でタテハチョウがじっとしています。 

年少の子ども「お腹すいているのかな。チョウチョは何食べるの?」 

私「チョウチョは花の蜜という甘~い汁を吸うんだよ。でも寒いと食欲があまりないかも。」 

年長子ども「じゃあ、お布団かけてあげよう。」と言って、パンジーの花をかけてあげていました。 

 園でも、このような子ども同士のやりとりを通して、年長から年中へ、年中から年少へとバトンリレーが始まっている気がします。 
 お花のお布団のおかげか、タテハチョウは次の日、子どもに見守られながら、無事どこかへ飛び立っていきました。