2025.4.07 園だより4月号 (4月07日発刊)

「 ご進級、ご入園 おめでとうございます。」

      「春雨じゃ、濡れて参ろう」 

これは、大正・昭和期の小説家・劇作家である行友李風(ゆきともりふう)作の新国劇「月形半平太(つきがたはんぺいた)」で、主人公の月形半平太が、傘をさしかける舞子さんに言うセリフです。小雨の中、傘をささないで歩く時に、ちょっと気取った言葉として使われるようです。さすがに先日の雨は、とてもそんな気分にはなれないほどの冷たい雨でした。しかし、街路樹の「こぶし」の花が終わりかけた頃から、体育館裏の竹林からうぐいすのきれいなさえずりが聞こえ始め、春が一歩ずつ近づいてきました。 

新入園児の保護者の皆様、お子様のご入園おめでとうございます。 

進級園児の保護者の皆様、お子様のご進級おめでとうございます。 

 セマーユ、幼稚園それぞれの生活が始まります。 

    入園・進級する子どもたちはワクワクとドキドキが入り混じっていると思います。特に年齢・月齢の低い子どもたちは、保護者の皆様と離れて過ごすことの不安が大きいと思います。まずは安心できる関係づくりから始めて、少しずつワクワクが増えていくように一人ひとりに寄り添いながら保育をしていきたいと思います。入園して間もない頃はあまり積極的に遊べないこともあります。まずは、園という環境と保育者と、そこで出会うお友達に慣れていくところから始めたいと思います。この人なら安心できるという関係ができたり、ここなら落ち着けるという居場所を見つけたり、子どもなりに一日の見通しがもてて不安が少なくなって、ようやく遊ぼうとします。 

    セマーユは「種まき」という意味です。セマーユでまいた「ほめ」の種が、フルーレットという
小さな花となり、幼稚園で大きな花に育ち、たんぽぽ(園章)の綿毛のように、各小学校へ巣立ってくれる、そんな姿をイメージして、こども園としてセマーユと幼稚園の一体的な運営を通して、
子ども達の育ちを支援していきたいと思います。